五苓散の汎用性
先日まで息子が水疱瘡で家にいた時に飲ませていたのも五苓散という漢方薬。
五苓散はとても汎用性の高い漢方薬だな、と思う。
五苓散(ごれいさん)
沢瀉(たくしゃ) 利水 利湿
猪苓(ちょれい) 利水 利湿
白朮(はくじゅつ) 胃腸を助ける 湿をとる
茯苓(ぶくりょう) 胃腸を助ける 利水
桂皮(けいひ) 温める 気化
徹底的に、水の排出を助けます。
水による症状の基本的な処方。応用幅広い。
最近は
むくみ、胃腸炎、下痢、頭痛、二日酔いや乗り物酔いによる吐き気など。
どんな体質にかかわらず使えるので、いろいろ応用が効くのです。
とくに、副腎疲労のある方は
気圧や気温による体調不良にかなりの効果が望めます。
副腎疲労と五苓散についてもはこちらも参考に。
慢性乳腺炎対策 漢方薬編② 副腎疲労
五苓散による水分調節機能はある程度科学的にも検証されています。
細胞の膜にある水分調節チャンネル、アクアポリンに関与すると。
こちらの記事に詳しく。
個人的な感覚としては
低気圧がくるな、という前日から飲み始めた方が効果は高いと思います。
膀胱内の水をとる、というのが特に得意なので
おトイレの回数が減ったり、水の排泄が減っての浮腫みに効果的。
胃がむかむかするような、胃に水が溜まっているような感じの時は
六君子湯(りっくんしとう)や胃苓湯(いれいとう)もいいかも。
アルコールに限らず、水分を取りすぎとか、胃腸炎の時とか。
水疱瘡も水泡という水が溜まる水の症状ともいえるので五苓散を飲んでました。
それしか家になかったので。
日本では五苓散はつわりによる吐き気にもよく使われるようです。
様々な考え方がありますが、私が学んでいる先生の考えでは
・五苓散はよっぽど重いつわりの時。
・普段は半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
が好ましく、五苓散は妊娠期はなるべく少ない方が良い、と言っていました。
先生の経験からくるご意見。なるほど。
半夏瀉心湯は胃腸の動きを助け、こみ上げてくるのを抑えてくれます。
疲れやストレスがあり
胃腸の動きが弱くなって、食べても消化できずいつまでも胃に残ってる感じ
胃からこみ上げる感じがする
というような人にもいいと思う。
漢方薬は高い、というイメージを持ってる方も多いみたいですけども
五苓散も半夏瀉心湯も日本で使うエキス剤にありますし
保険適用ですからかかりつけの医師に相談してみるといいですよ。
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