国境を越えたラーガ音楽
先日
国境を越えたラーガ音楽
というコーサートに行ってきました。
ラーガ音楽とはインドの古典音楽。マハラジャの宮廷なんかで奏でられていた音楽。
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朝に奏でる旋律
お昼に奏でる旋律
夜に奏でる旋律
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というのがあるけども、楽譜もない即興音楽。.
師から弟子へと伝えられるのみ。
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私が初めて生演奏を聴いたのは、今年の4月。
スティーブ・オダという、世界的なサロード奏者の演奏。
サロードというのも、インドの古典楽器でなかなかお目にかからない。
佐島滞在中に聴いたその音楽には、涙が出るほど感動した。
音は波動だ、と確信する体感。
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その波動は細胞全てに振動を伝えるようで
体の芯からあったかさが湧き出るような
なんとも言えない感覚。
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これは、スティーブさんだからできることなんだろうと思う。
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スティーブさんとは佐島の汐見の家の1つ屋根の下、一緒に過ごした。
このスティーブさんの話を少し。
スティーブさんはカナダの日系移民の3世。
でも、祖父が日本のどこから来たのかは知らなかったらしい。
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おじいさんの残したノートみたいのがあって
そこに佐島、と書いてあるのを見つけた、スティーブさんの日本の友人。
この方が探してみたけども日本全国佐島はたくさんある…。
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とりあえず、ここからいくか、として初めて訪れたのが、瀬戸内海の小さな島、佐島。
佐島の港に降りてみたものの、人は少ない。
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とりあえす目の前にあるお寺にとりあえず入ってみたら、たまたま住職がいて
かくかくしかじかで、と話してみたら
「あぁ、その方ならこちらにお墓が。」
という、お導きのごとく、自分のルーツと出会い
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又従兄弟にあたる方とも会うことができ
自分の祖父の故郷で演奏ができることをとても光栄だとおっしゃっていた。
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そのスティーブさんと同じくらい、また素敵で心奪われたのが、奥さんのプシュカさん。
4月の演奏会では、
サロード、タブラ、バーンスリーという横笛の3人のセッションだったわけですが
その後ろに、常に、奏でていたのが
タンプーラをいう楽器を奏でるプシュカさん。
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スティーブさんの話では
このタンプーラは車のヘッドライトと同じでこの音なくては、私たちは奏でることができないと言っていた。
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前の男たちが
楽しそうに、ご機嫌に音を奏でているのを
乱れることなく常に一定のリズムでタンプーラを奏でるプシュカさん。
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男たちの調子に乗ってきた姿(笑)
これを見つめてほほえむことがあってもその手の動きや呼吸が乱れることはない。
この女性性、アワ性のあふれる音楽。
マリと呼ばれる、人にも場所にも物にも、相互に循環する最小の粒子にあふれて
これは命の受け渡しをしているのだ
と感じた。
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ヴェーダやギータに書かれていることすべてをからだで感じる
そんな時間だった。
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本来こうやって、文字でなく伝えてきた教えだったんだと思う。
その昔インドは月の性質、女性性の国だった
というのがよくわかる。
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言葉としての知識、ではその真意を理解することはできない。
きっとその体感は人によって違うんだと思う。
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今回、プシュカさんは来日されてなかったけど
スティーブさんの演奏はやはり聴いている人を笑顔にして心にそのまま届く
そんな時間だった。
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私と息子のことも覚えてくれたので、いろいろお話もできた。
来年は息子と海外に2人旅したいなーって模索していたので
スティーブさんとプシュカさんのいるサンフランシスコもいいな
と思った3連休の1日でした。
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スティーブさんはまた来日される予定があるとこのことなので
機会があったらぜひ行ってみてほしい。
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なんと言いますか、まるで
悟りを開けちゃったんじゃなかろうかっていう体験ができると思う(笑)
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今回のコンサートでも話してきたけども
眠くなる音楽はいい音楽、なのだそうだ。
息子は演奏が始まってほどなくして心地よい眠りに入ってました。
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