葉酸サプリメントは人を選ぶ
先日葉酸のおはなしをインスタに投稿したら
反響が多かったのでちょっと詳しくこちらでも。
まず、栄養というのは食べ物から直接吸収するかといったらそうではありません。
植物や動物に含まれる栄養は、あくまでその生き物のための栄養。
私たちの体内に取り入れるためには、私たちに合う形に作り替える必要があります。
作り変える前の状態を非活性型
作り変えた後の状態を活性型と呼びます。
ビタミンB群のひとつ、葉酸も体内でいろんな形へと変化して使われます。
日本のサプリメントの葉酸は非活性型。
体内でジヒドロ葉酸となってはじめて使えます。
DNA合成に必要なので、胎児の成長に必須ということで葉酸の重要性を言われるのですが
非活性型から変化させるのにはDHFR。
もし、胎児にDHFR遺伝子に異型があったら?
つまり
この酵素を十分に使うのが苦手な遺伝子を持つ子供は
お腹の中にいる間はお母さんから得られるけど
出産して外に出たら自分で活性しなければいけないのが十分にできなくなります。
結果、産後2、3年ごろに自閉症の症状が現れる。
この分野で著名なベンリンチ博士によると
自閉症は先天的ではなく後天的で
自閉症や発達障害は産後のケアによって発症を抑えられる、と。
そして非活性型から活性型へと変化するときに必要な酵素がMTHFR。
この酵素が十分に働いているかどうかも、今では遺伝子検査で簡単にわかります。
MTHFR遺伝子に異型のある人は多く、日本人の6〜7割に見られるとか。
未活性から活性型への変換が苦手だと
メチレーションと呼ばれる、解毒やDNA合成、神経伝達物質の合成など
重要な仕組みに多大な影響がでる。
非活性型を多量に摂取することで活性型への変換を止めるのでは?
というのも、ベンリンチ博士のご意見。
非活性から活性への変換ができなければ、メチレーションは回らない。
メチレーションがうまく回らなければ解毒機能は低下し
セロトニンやドーパミンといった、神経伝達物質も低下し
ホモシステインが増え、炎症も起こりやすい。
結果、自閉症や発達障害の確率があがると考えられています。
高ホモシステインによる影響については、こちらの記事も参考に。
高たんぱく食の注意点
自閉症児の98%にメチレーションの低下が見られると聞きます。
もちろん、メチレーションだけではなく他の原因もあるので一概には言えまんけど
無視できない数字です。
一般的な成人であっても
サプリメント飲んだら気持ちが落ち着かない、ざわざわする
なんて、見逃しがちな小さな症状、変化の可能性もある。
やはり葉酸は人を選ぶのではないかしら。
日本の葉酸サプリメントは非活性型で
安全と思われる量を遥かに超える量が入っているものも見かけます。
せっかく健康のため、子供のためを思って摂って悪影響が出てしまうのは忍びない。
サプリメントはどこにでも手に入りますが
広告や情報は鵜呑みせず、ある程度精査してから使う
知ってる人に相談する
という習慣も必要ですね。
以上、葉酸についての補足、でございました。
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