貧血と胃もたれ
胃酸の分泌が弱い人は、貧血になりやすいのです。
どんな栄養素でもそうですが
体内で使うためには、形を変える必要があります。
その過程を、酵素反応といいます。
鉄を体内で作り変えていく過程は複雑です。
まず吸収するには、胃酸が必要。
これは他のミネラルでも同じ。胃酸によって吸収されやすくなります。
なので、胃酸の分泌が弱い方は、吸収率が弱く貧血になりやすい。
そして吸収された後も
トランスフェリンというたんぱく質とくっついたり
グロビンというたんぱく質とくっついて、ヘモグロビンとなって血液の中を動いています。
つまり、たんぱく質がないと血中でははたらけず体外に排泄されてしまう。
たんぱく質の消化にも胃酸が必要なので
胃酸の分泌が十分な人は、ダブルで貧血になりやすい、ということです。
お肉を食べすぎると胃がもたれるとか
よく胃が痛くなる、のように胃の不調がよく起こる方は
胃酸不足、たんぱく質不足、鉄不足の可能性。
しかも鉄は胃酸の材料でもあるので
貧血によって胃酸もさらに減るという悪循環。。
鉄は、汗や便から毎日排泄されています。
男性で1mg/日
月経のある女性ならばその倍の2mg/日。
使ってばかり、出してばかりでは在庫はすぐになくなります。
毎日毎日補うのが要なんですけど、とにかく吸収率が悪い。
●動物性のヘム鉄でも25%程度。
例えば100gの牛ステーキで、吸収できるのは0.7g弱。
●植物性の非ヘム鉄では5%程度
納豆1パックで0,075mg
毎日ステーキなんぞ食べていたら、貧血以外の心配もあるし
胃弱の人が食べたところで消化できないでしょう。
少しでも消化を助けるためにはビタミンC。
要は酸味のあるものを一緒に食べること。
梅干しでも酢の物でもいいし。
何よりも、よく噛んで胃酸をしっかり出すこと。これに勝るものはありません。
そして何気に馬鹿にできないのが、調理器具です。
数年前、ちょっと話題になったのが
ひじきに鉄分はあまり含まれていなかった!ということ。
昔は鉄鍋を使うのが普通で、調理の際鍋から流れ出ていただけだったということなんだけど
それまでいわれていた鉄分量から9分の1になったというから鉄鍋すごくない?
我が家のフライパンは、鉄。
煮物なんかもこれで作っちゃいます。
ステンレスの鍋を使ったりお茶を沸かす時とかは、鉄たまごならぬ鉄の鯛。
どうせ使うなら、栄養補給にもなった方がお得です。
貧血は近くのない方がほとんど。
慣れちゃっているんですよね、その状態に。
食材や食べ方を工夫することはもちろんですが
毎日当たり前に使っているものを変えてしまうというのは
ズボラな私にもできるのでおすすめしております。
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