隠れ貧血と漢方薬
一般的な医学では
血液検査のヘモグロビン量が規定内であれば、貧血とはいいません。
しかし
分子栄養学や東洋医学では
様々なからだとこころの症状の原因が
「隠れ貧血」によるものと考えたりします。
貧血や鉄欠乏については
こちらの記事(貧血の症状はめまいだけじゃない)とか
こちらの記事も(貧血と胃もたれ)とか
こちら(ビタミンB12不足と貧血)など参考に。
東洋医学でも「血(けつ)」は重要な要素。
「血」=「血液」とはちょっと違って
からだだけでなくこころ、精神活動も滋養するのが「血」。
「血」が不足する「血虚(けっきょ)」
めまいや息切れ、疲れやすいなどの貧血の症状だけでなく
・肌荒れ
・髪や爪がもろくなる
・足がつりやすい
・月経量が少ない
・眠りが浅く夢が多い
・不安感
・驚きやすい
など、様々な変化が現れます。
「血」の流れが滞る「瘀血(おけつ)」となると
・頭痛
・のぼせ
・吹き出物
・肩や首のこり
・イライラしやすい
・傷やあざが残りやすい
・月経痛やPMSが重い
など
「血」の症状って、一見すると病気とは思わない変化なので
体質だから、と見逃しやすいことも多々あるのです。
隠れ貧血がない女性ってまず見たことがありません、わたくし。
それくらいみなさん、貧血になれちゃっていて気付いていない。
でも、他の様々な症状の改善に
例えば、痩せたいけど痩せないのよ!っていうようなものにも
最大の要因に「隠れ貧血」があることは、ほぼほぼ間違いありません。
食事の工夫ももちろんなのですけど
漢方薬にも補血剤がたくさんあります。
女性がよく用いる漢方薬の当帰芍薬散や温経湯などのベースにもなっているのが
四物湯(しもつとう)です。
ベースのベースの補血の漢方薬。
私もゆるーく愛用している漢方薬です。
初潮から更年期まで約40年くらい月経がある女性は
「血」のまつわる症状があるのはある意味当たり前。
出産は授乳が加わればなおさらです。
ですから女性に起こりやすい「血」にまつわる症状を
「血の道症」なんて言いますね。
女の道とは血の道そのもの。
体調だけでなく、美容的にもね。
「血」と肌はダイレクトですから。
栄養的には鉄やたんぱく質
何より消化機能を助けるのも肝。
自分の隠れ貧血が気になる方は
血液検査とともにご相談くださいね。