栄養代謝と遺伝子のはなし
先日の葉酸の記事の中で
遺伝によって栄養の代謝に得意不得意がある、というお話がでました。
栄養と遺伝のお話つながりでもうひとつ。
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COMTという酵素があります。この酵素がどこに関わっているかというと
このブログでも度々登場しております、ドーパミンの代謝図。
チロシンというアミノ酸からドーパミンやノルアドレナリン、アドレナリンと呼ばれる
神経伝達物質が作られます。
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それぞれの詳細はこちらを参考に。
ドーパミン・ノルアドレナリン・アドレナリンはどちらかというと
心身を覚醒、元気にする興奮系。
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これらの物質がはたらいた後、体外に排出していく際に必要なのがCOMT。
COMTがこれらの物質を変化、代謝してくれます。
このCOMT遺伝子には
・COMTのはたらきが強い、速いタイプ
・COMTのはたらきが弱い、遅いタイプ
とあるようでして。
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COMTの分解能力が早ければドーパミンやアドレナリンが分泌されてもちゃんと代謝されますが
遅ければ体内に停滞する時間が長い。
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ドーパミンが多ければ、過食や買い物やアルコールなどへの依存、多動
アドレナリンが多ければ、イライラ、神経質、キレやすい、緊張感が続く
というような感じ。
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全てではないにしろ生まれながらの性格、性質ってものはあるかもしれません。
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そしてCOMTはエストロゲンの代謝も担っていることがまた重要。
エストロゲン過剰が乳がんや子宮がん、不妊やPMSの原因になることはわかっています。
がんに関わる遺伝子は他にもたくさんありますが
COMT遺伝子も間接的にであっても乳がんの発症率に影響あるのではないかしら?
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COMTはカフェインでそのはたらきを妨げられるのがわかっていますし
体内の銅が増えると、ノルアドレナリンやアドレナリンが増えることもわかっています。
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COMTのはたらきを邪魔させたくないなら、カフェインを控えること。
亜鉛をしっかりと摂取して、銅過剰を抑えること。
そしてCOMTを助けるためにもメチレーションを回してあげること。
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メチレーションは葉酸でもでてきた、ここですね。
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メチレーションは難解でして、説明は後日にするとして
例えば胃酸の分泌が弱くて、ビタミンB12が不足気味なんて方は.
メチレーションがうまく回りません。
食べたものをちゃんと消化吸収して
エネルギー生成ができてカフェインに頼らなくてもいいからだをつくる
というのは基本ですね。
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今はエピジェネティクスといって
遺伝子で全て決まるのではなく、生活環境からの影響の方が大きいと言われています。
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ですからCOMT遺伝子の型によって全てが決まるわけではなりませんが
自分にはこういう傾向があるっていうのを知っておくのもありかもしれませんね。
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